とひぶろぐ(続)

だいたい手品日記

2008年06月

半年間拾遺

気がつかば半分終わる今年かな 【季語:今年(通年)】

書きそびれていたことを書いてみようかと思う。


某月某日
脳内三大コインマジック神のうちの二人、ルービンシュタインとロスとが一緒にやってくると聞いて、ジャンボコイン四枚買い込んで予習。それを使った例のあれは、結局やってくれず意気消沈したが、あれとかそれとかを二人がかりで見せてもらい満悦。


某月某日
箱根でおみやげとして教わったとある手品が面白く、赤いカードだけどうにかしたカードだったらもっと良いのではないかと思い試してみたが何故かことごとく実演失敗。何故だ。そのあたりからギルブレイスの原理を解き明かそうかと思ってみたが眠くなって寝る。


某月某日
さる人の日記で話題にあがったプロット(James LewisのInversionだった。)を、僕もやってみようと思い、「こういう変な手品って大体ポールハリスがやっているよな。」と勝手な決めつけによりStars of Magicを見返していたら、Galaxyが面白く、そのままOut of this worldについて本気出して考えてみた。

こっちがそれらしくなったので良しとしたあとで、Ammarの本にInversionが載っていることを知る。で、こっちについても考えたりして自分なりに手を入れて習得。寄り道もしてみるものである。


某月某日
そんな経緯があってポールカリーのNever in a lifetimeも見ておかねば、とWorld's BeyondをeBayで入手。同じ人がフランクガルシアのMillion Dollar Card Secretsも出品していたので訳書も手に入らないしで好機とばかりに落札。結構いい値段になったが、いい買い物だったと確信し、いい値段だったことについて思考停止。出品者の住所がラスベガスだったので調べてみたらそれらしいプロの人だった。感謝。

やはりEye-MazingあるいはPerplexingとしてやっている手品がStars of Magicと本とでは違う。(似てはいるのだが。)


某月某日
ルービンシュタインが来るときに買ったジャンボコインを眺めていたら、暗黒手品神の啓示が降りてきたのか、これでThree Flyをやらなければいけないような使命感に駆られ、使命とあらば致し方ないのでやってみた。動画に撮ってみた感じ意外と手品っぽい物になっていた感がありむしろその点に驚く。


某月某日
見送ることにしたグレッグウィルソンがマークウィルソンの息子の人でないと知るも後の祭。危うく地団駄を踏むところであったが、倹約に成功したのだと思い直し浮いたお金で酒を飲む。大局的に見て倹約失敗。


某月某日
八月に東京でに何か大きめの手品の集まりがありそうなのだが暑そうなので見送る。Bertiniは見たかったのだが、背に腹はかえられぬ。


某月某日
美少女らがナイフや弾丸を敵に浴びせて倒す対戦格闘ゲームを買ってきた。
分かりやすく言うと東方緋想天。
ちなみにナイフを浴びせるのはメイドとマジシャンとDIO様を足して三で割ったような設定のメイドで、バウンスノーバウンスとかクロースアップマジックという名前の技を使ったりする。クローズでないのが心憎い。

が、よく使うのは魔理沙(大変なものを盗んでいくことで有名)。


某月某日
オンラインの奇術の研究会のオフ会に参加。前後に陸路で行く時間の余裕無く、快適で素敵値段な空の旅となったが、着替えの荷を減らすつもりで履いていった、裏に通風孔の空いた風通しの良さそげなサンダルが、歩くと孔に足の裏が挟まれ食い込み痛む素敵設計構造だったのを除けば、行って良かったと思えたことばかりであった。

・会場はスポーツ文化館という、手品の集まりをやってもよいのかという後ろめたさに駆られざるを得ない溌剌とした場所だった。なにかの大会と重なっていたのか踊る女子中学生が大量にいた。お金が取れそうな風景であった。

・京都からお越しの某氏にOut of sight, Out of mindについて見せてもらい、色々と聴く。かつてお会いしたときに一度見せてもらい、何かが違うな、と記憶に残っていたのであるが当時余り原案をよく知らずそのご自分でも手がけるようになってもう一度きちんと聞いてみたかったのである。SF由来のコンピュータ俗語でgrokという動詞があるが、こういうことを指すに違いない。

・年の近い人とお知り合いになる。二人してかっこいいし手品もジャグリングも上手いし多分人柄も良さそうだ。多分人として別のジャンルなのだろうと思う。

やはり普段、あまり人のいない島で一人だけで手品をやっていると、自分が世界一、とは行かないまでも、県内一、と言うとちょっと確証がないけれども、町内一ぐらいでは手品が上手いのではないかという錯誤に陥りそうになる。こういう場に出ると、その辺りを思い直すことが出来て良い。


某月某日の翌日
東京からの帰りに秋葉原に寄る。
目当てにしていた東方のちょっと古いのは入手できなかったが、例の事件の一週後ともあって、道を知るのにも全く以て困らないぐらい警官に満ちあふれた景観を眺め、平穏なこの日々が理不尽な死と隣り合わせであることを思い起こし、夕べに死すとも悔いがないようにをせねばならぬと思い、気がつけば液晶テレビを買っていた。

まあ、買わないで後悔するよりも、買って後悔した方がいいって言うしね。(言いません。)


某月某日
先日の集まりで、その京都の某氏と、もう一人大阪に居た頃にお世話になったりしていた某氏(ヒント:ちくわ)の素敵ピアノ手順を見て、もしもピアノが弾けたならと夢想するも弾けないので無印良品のギロをかき鳴らす。

ギロ演者というのはギラーとは言わないような気がするのでギロリストというのだろうか。もしそうなのであればここは是非一つパラソルとかを出せるようになってみたいものである。ギロから。
なお、藤原伊織の本は読んだことがないのでどんな話なのかはよく知らない。
ここまで思索したあとでギリストとかだったらどうしようかと悩むが、Life of Brianを見ていたら何となくどうすべきか着想を得るが言わない。


某月某日
母校の手品サークルの後輩より、在学十年を超える重鎮的部員であり僕の師匠筋にもあたる御方がいよいよ社会に出られる(らしい)ことを祝うので、夏の終わりに京都に出て来るようと電話をもらう。
そして何やらその辺りの世代に手品を演じよと命ぜらる。そういったわけでここしばらく暑さとかその他の諸問題をどうやり過ごそうかと考えている。それに比べれば演目が定まらぬことなど些少なる問題に過ぎない。ただただ会場が冷房完備であることを祈るばかりである。


某月某日
テレビからの流れで、住環境の向上に努め、本棚もう一竿であるとか文机であるとか、無印良品のやわらか一人掛けソファであるとかを買い、引きこもり体制がかなり万全に整い、かなり悔いのない感じであるが、あれとかそれとかの引落明細を見て少し悔いる。

まあ、買わないで(ry

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神様の愛したマジシャン

手品大学生小説。
身につまされる所あり一晩で読了。

二章まではとても良い流れの小説。
羽島先輩萌え。

三章以降、おそらく実体験に基づいていそうなエピソードと二代目の苦悩と恋愛とを、詰め込みすぎて流れが悪くなっているのが、それぞれは面白いだけに実に勿体ない感じ…だったが読み終えてしばらくするとその辺りが上手いこと脳内整理されていい話だったような気がしてきた。手品のようである。

前半でおそらく分かりやすさのためにダンシングステッキと書いていたのが、終わりの方でダンシングケーンとなっていた辺り、間が空いたのかしらと不連続を感じる。

中途半端にモデルが分かるだけに、いつの時代の話であり、誰の視点により語られる話であるのか、前後左右に頭を揺さぶられる感覚でくらくらしたのであった。時折著者本人視点となるのが見え隠れ。

されどしかし学生マジシャンの生態となれば、20年前の伝コレの頃と比べて、さほど変わっているわけでもないであろうということで、これはもしや時代を超えた普遍性の獲得に成功しているのかもしれぬ。

ということで身を振り返り、こっちの本に出てくるような手品の神様には片思いであろうとも、暗黒手品神(←病んだ手品が大好き:俺設定)の加護ぐらいは受けたいものである。蜘蛛の糸を垂らしてきたと思ったらTHE WEBを仕掛けられる程度の暗黒。

そんなこんなできちんと手品をやらねばならぬ気になる。
酒とかニコニコとか長門とか酒とか東方とか仕事とか酒とか長門とかなどにかまけている場合ではない。
ない、の、だが、仕事以外はまあちょっとはかまけてもいいよね、という気がしてきた。

まずは手品的な日々を日記に書き残す辺りから。
それなりに手品めかなければそういうことも出来ないのでなかなか簡単なようで難しい。
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とひ

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