ということで話題のジョブズ伝を読了。
スティーブ・ジョブズ Iスティーブ・ジョブズ II

見習うには僕には性格の苛烈さが足らないのでそうはしないけれども、偉人だったと改めて思う。昔読んだ漫画に「おじさんはいい人なの?悪い人なの?」と聞かれて「偉大な人だ。」と返す下りがあって大変に好きなのだけれど、そんな感じ。

「リベラルアートとテクノロジーの交差点」という言葉が何度も出てくるが、余程アート寄りの人だったように思える。
プログラミングと奇術のあいだに立ちながら、英語で言うところのサイエンスとアートについてそれなりには考えることがあるので、その辺りが心に響く。

小説家は言葉で、画家は絵の具で、音楽家は音で、彫刻家は彫刻刀で、各人のアートを為すわけであるけれども、この人のアートはテクノロジーがその道具だったのだろう。だからテクノロジーが飽和気味に成熟してきたアップル復帰後の頃にこそ、よりよい腕を振るえたのではないかと、昔のよく固まって落ちるMacを今のMac OSXやiOSデバイスと比べつつ、そんなことを考えながら読んだ。

十分に発達した科学技術で魔法と見分けのつかないことをした人であろうと思う。

ピクサーの映画、奇術をモチーフにした「PRESTO」とかの短編ぐらいしか見たことが無かったけれども、今度トイ・ストーリーとかを見てみようかな、と思った。
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